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リバースモーゲージ(自宅担保の老後資金融資)(長期生活支援資金貸付制度など) [老後支援システム&サービス]

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リバースモーゲージ(自宅担保の老後資金融資)が普及し始めている。
高齢者が自宅を担保にお金を借りて死後に処理して返すものだ。
従来マンションは対象外だったが最近、マンションでも可能なものがある。
老後のお金の不安が高まる時代の中で
老後の資金確保の支援システムとして役に立つ。
住みながら家を担保にお金が借りられるところが特に高齢者には良いシステムだ。

リバースモーゲージの種類
①利息を生前に毎月支払うタイプ
②元利合わせて死後支払うタイプ

注意点
①適用金利が変動する(2010年8月現在3.3%)半年毎に見直しする。金利が大きく上がると支払利息が増えて、借りられる金額が減ることがある。
②担保価値が変動する(不動産が下がれば借りられる金額が減る)
③年齢に上限がある(群馬銀行は85歳まで)想定以上長生きすると問題になる。

リスクについてよく考えて利用するのがよい。

事例
①東京スター銀行ーーマンションは東京、神奈川、千葉、埼玉、に限定
 新型リバースモーゲージ
     対象    60歳以上
     融資額  融資額は500万円以上1億円以内
     特徴    首都圏、近畿圏、山梨県の戸建住宅
           限度額内で随時借入可能
           利息部分のみ毎月返済する
②中央三井信託銀行ーー東京、神奈川、千葉、埼玉愛知、大阪、京都に限る、土地評価4000万円以上
  利息。元本とも死亡時
 住宅担保型老後資金ローン
     対象    60歳以上83歳以下
     融資額  最低評価額4000万円
           評価額の50%が融資上限
     特徴   3大都市圏の土地付戸建が対象
           80歳以降、グループの保険会社との契約で終身年金への
           切替も可能
*増改築に限るタイプが別途ある
③群馬銀行ーー群馬県内、利息。元本とも死亡時
④東京都武蔵野市ーー市内、利息。元本とも死亡時
武蔵野市の福祉資金貸付
     対象    おおむね65歳以上
     融資額  最低評価額の基準はない
           評価額の80%が融資上限
     特徴   生活費は8万円以内など使途による限度額あり
⑤都道厚生労働省の「長期生活支援資金貸付制度」
     対象    65歳以上
     融資額  最低評価額 1000万円~1500万円
           評価額の70%が融資上限
     特徴   各都道府県の社会福祉協議会が実施。
           主に市町村税非課税程度の低所得層が対象
     
長期生活支援資金貸付制度とは

 自治体が、現在所有し居住している自宅にこれからもずっとと住み続けたいと考え
 ている低所得の高齢者に対して、その不動産を担保に生活資金を貸付ける制度、
 これを「長期生活支援資金貸付制度」と言います。
 
 毎月一定額を受取り、最後に不動産を処分して貸付金を清算することから、仕組みは
 リバースモーゲージと同じです。
 
 この制度で融資を受けることができる人(世帯)の条件は、
  ・ 貸付を受けようとする人が単独で所有する物件(マンションは対象外)でそこに
    居住している
  ・ 夫婦共有の不動産の場合は、貸付を受けようとする人の同居している配偶者が
    連帯借受人となる
  ・ 配偶者または親以外の同居人がいない
  ・ 世帯の構成人が原則65歳以上である
  ・ 不動産に抵当権や賃借権などが設定されていない
  ・ 世帯収入が市町村民税非課税程度である
 
 貸付限度額は、土地評価額の7割程度で、土地の評価替えが3年毎に行われます。
 貸付月額は30万円以内で個別設定し、貸付期間は「貸付金+利子」が貸付限度額に
 到達するまで、または借受人の死亡などで貸付契約が終了するまでとなっています。
 
 貸付金利は年3%、または銀行長期最優遇貸出金利(=長期プライムレート)の
 いずれか低い利率となっており、銀行の不動産担保ローンに比べると低く設定され
 ています。
 
 償還時期は契約終了時で一括償還します。なお、契約時には推定相続人の中から
 連帯保証人を1人選出する必要がありますが、相続人がいない場合は連帯保証人を
 たてる必要はありません。また、居住してる不動産には根抵当権が設定されます。
 
 現在この制度を導入していると判っている自治体は、青森県、秋田県、山形県、
 新潟県、長野県、東京都、千葉県、兵庫県、奈良県、和歌山県、徳島県、広島県、
 鳥取県、 福岡県、熊本県、長崎県の16自治体ですが、他の自治体でも導入を決め
 ている可能性があります。興味をもたれた方は、居住地の社会福祉協議会に導入
 状況と詳しい内容を問い合わせてみてはいかがでしょうか。

詳しくは各機関にお尋ねください。



参考資料
わが家を担保に老後資金 「リバース・モーゲージ」活用法 (週刊朝日:2005年3月18日号)

 年金給付額引き下げ、高齢者医療費の負担増、やがて訪れるかもしれない消費税率の引き上げ……そんな矢先に「マンション建て替え費用で2000万円用意してください」などと言われたら、あなたはどうしますか?実はいま住んでいる自宅を担保に、生活資金を捻出する方法があるんです。

     ◇

 「マンションの建て替えは、ただでさえ住民の合意形成が難しい。特に私のような年金生活者にとっては、建て替え費用の問題が深刻。最初は戸惑いました」

 こう話すのは、福岡市早良区のマンションに住む男性(75)だ。

 男性が管理組合の理事長を務めるマンションは、2003年8月に建て替えが完成した。それまで住んでいた1968年に建築された3DKは5階建てだが、エレベーターはなかった。

 「このマンションは最後の資産だと思っていた」

 と男性が言うように、住民は外壁や給排水管などの修繕工事を行って、「資産」を守ってきたが、水漏れなどを防ぐことはできなかった。周辺地域には続々とマンションが立ち並び、資産価値は下がる一方だった。戸数の3分の1を所有していた企業は、地元不動産会社に売却。しだいに空室が目立つようになった。

 「住民からは『建て替えるべきだ』とする意見が続出しました。建て替え費用に1戸2500万円が必要だというのです。若い世代なら銀行などでローンを組めますが、年金生活者の私には無理。どうしたらよいのかと悩んでいました」

 男性は、夫婦の貯金を取り崩し、近所で経営するアパートの家賃収入などを必死でかき集めた。だが、どうしても1000万円ほど足りなかった。

 そこで目を付けたのは、住宅金融公庫の「高齢者返済特例制度」だった。01年に施行された「高齢者の居住の安定確保に関する法律」がきっかけで創設され、高齢者がマンションを建て替える際に、公庫がマンションを担保に最大1000万円を融資し、元本の返済を猶予するというものだ。

 高齢者は毎月の金利だけを支払えばいい。金利は公庫の住宅ローンと同じ(現在は年2.80%)。連帯保証人がいらない代わりに、高齢者住宅財団が債務保証をする。死亡後、遺族がマンションを売却して元本を返すという仕組みだ。

 「建て替え自体がまだ全国的に少ないのですが、40件以上の申し込みがあります」(高齢者住宅財団)

 男性はこの制度を利用した「第1号」。現在住んでいるマンションを担保に1000万円の融資を受けた。毎月約2万円の金利を払うことで、建て替え以前より20平方メートル以上広い、75平方メートルの3LDKの新築マンションに住むことができた。

 このマンション建て替えのアドバイザーだった不動産会社「ラプロス」(福岡市)の樋口繁樹社長は、言う。

 「東京都内では地価が比較的安定しているため、建て替えの際に増床して販売しても、従前の居住者は少ない費用負担で済む。しかし、多くの地方都市ではいまだに地価の下落傾向が続いている。こうした高齢者向けの融資制度は、今後も欠かせないと思います」

 自宅不動産を担保に生活資金などを借り、死亡時に不動産を売却して資金を返す。この仕組みを「リバース・モーゲージ(逆抵当融資)」といい、最近注目を集めている。公庫の高齢者返済特例制度もその一種だ。

 そもそもリバース・モーゲージが日本で初めて導入されたのは1981年。東京都武蔵野市が独自に行った。以来、ほかの自治体や金融機関も導入したが、

 「バブル崩壊による不動産価格の下落で、担保割れが続出し、新規申し込みをやめた金融機関が多かったんです」(大手銀行関係者)

 ところがこの数年、東京都心部を中心に地価の下落傾向に歯止めがかかったのをきっかけに、再導入を検討する金融機関も現れた。

 ◆富裕層を狙った中央三井の商品

 中央三井信託銀行は三井住友海上火災保険と提携して、今月からリバース・モーゲージの取り扱いを始める。

 広報担当者は言う。

 「年金不安から私的年金を必要とする声が大きいうえに、03年の合計特殊出生率1.29が示すとおり、今後は自宅を相続する人がいないケースも増えると予想される。長年築き上げた資産を活用して現金を生むトレンドは、今後普及するのではないでしょうか」

 もっとも、リバース・モーゲージでは、長生きするほど融資額が増えるリスクが銀行側にある。

 中央三井信託では、融資対象を65歳から80歳までに限定。事前に保険料を払い込めば、80歳以降は任意加入の終身年金に切り替えることもできる。資金使途は原則自由で、年間100万円以上の融資を予定しているが、利用者は東京・大阪・名古屋の三大都市圏の一戸建て所有者に限定。不動産評価額は1億円程度を想定しているというから、富裕層向けといっていい。

 このほか、住宅メーカーの旭化成ホームズやトヨタホームでも、リバース・モーゲージ型の生活資金の融資プランを提供しているが、自社物件を購入した人のみが対象だ。

 では、自治体はどうか。

 ほとんどは市区町村の社会福祉協議会が窓口になって、金融機関を斡旋する方式だ。融資条件は不動産評価額に多少のばらつきがあるものの、金利は長期か短期のプライムレートに準じており、かなり低利だ。

 だが、こうした自治体独自のリバース・モーゲージは縮小傾向にある。

 「運用をやめ、県の制度へ移行した」(神奈川県藤沢市など)

 「新規募集は中止。都の制度を利用してもらうようにしている」(東京都練馬区、同台東区)

 厚生労働省は02年12月、全国の都道府県社会福祉協議会に対して「長期生活支援資金制度」の導入を指示したため、都道府県の社会福祉協議会が主導する制度に一本化する市区町村が増えたのだ。そのかわりにリバース・モーゲージ制度は全国的に広がり、現在、群馬と広島をのぞく45都道府県で実施されている。

 制度の中身は全国共通だ。自宅不動産を担保に生活資金(月30万円以内)を貸し出す。融資対象は、配偶者または親以外の同居人がいない65歳以上の世帯で、不動産に抵当権などが設定されていない一戸建て所有者になっている。

 「所得は市区町村民税が非課税程度となる世帯が対象」(厚労省地域福祉課)

 ◆今の高齢者より若い世代に必要

 利子は年利3%または長期プライムレート(現在は年1.55%)のいずれか低いほう。連帯保証人が必要になる。

 「不動産の評価額は1500万円程度を目安としていますが、年金収入があって、補完的な利用を考えている場合は、1000万円程度でも

 今の高齢者より若い世代に必要貸し出すこともある」(同)

 リバース・モーゲージに詳しい価値総合研究所の主任研究員、小沢理市郎氏はこう指摘する。

 「厚生労働省や自治体のリバース・モーゲージは福祉政策の一環なので、『生活保護を受けるほど苦しくないが、年金だけでは生活がかなり厳しい』といった人が対象。一方、民間のプランは富裕層向けです。普通の年金生活者に適した制度が確立されているとは言い難いのが現状です」

 だが、個人向け不動産コンサルタント「さくら事務所」の長嶋修代表はこう指摘する。

 「年金不安を考えれば、いまの高齢者よりも、若い世代のほうが、リバース・モーゲージのような制度が必要になる。将来的にはこのような制度も活用しないと、老後資金は厳しい。やはりリバース・モーゲージ制度の利用を想定した住宅選びが必要になると思います」

 長嶋氏は、資産価値の落ちにくい住宅を購入するため、こうアドバイスする。

 「建物自体の耐久性、耐用年数はもちろんですが、世の中の需要に応じて間取りが自由に変えられる『可変性』が重要。どんなにおしゃれで高額な建材や内装を使っていても、使いづらければ資産価値は下がりやすいのです」

 現在、新築住宅は年間120万戸のペースで供給されているが、中古住宅は年間15万戸程度しか取引されていない。

 「毎年100万戸以上は空き家か、取り壊されているのです。空き家だらけでスラム化するような住宅街では、資産価値は下がりやすい。不動産の評価額を決めるにあたっては、地域の街並み全体の評価も大事。相場が多少高くても、成熟した街ほど資産価値は落ちにくい。目先の物件価格の安さにとらわれず、しっかり物件と周辺環境を見極めることが大切です」(長嶋氏)

 (週刊朝日・佐々木広人)










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