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2030年のニッポン(2)楽しい未来への7つの処方箋 [未来予測]

2030年のニッポン(2)リアルなシミュレーションと対策(週刊朝日20110311まとめ))
楽しい未来への7つの処方箋

近接同居―「電話一本で気軽に往来、「通い親子」で3世代ハッピー
育児インフラが足りない、親の介護も同様、最近親と息子夫婦の関係を調べると
45%は親と同じ地域に住み
40%は月に一度親に会っているという。
育児でも介護でも親子間での密なコミュニケーションが必要になってきている。
同居は親も子もいやなのです。徒歩で20分くらいの「居住隣接型」や電車で1時間くらいの「穏やかな大家族」の形態が生まれている。

田舎出身の人は、特別な仕事で無い限り
今より収入が落ちても田舎へ移住したほうが住みやすい。
親を田舎から呼び寄せる方法もあるが、住み慣れた町で古くからの友達に囲まれて暮らすのが幸せであって、親のネットワークを切ってしまうと孤独になってしまう。
空き家や遊休地を生かして介護施設や公園を地域の人が自分で作る

日本は将来移民を受け入れざるを得ないだろう。社会の不安定要素を打ち消すためにも「大家族という形は理想ではないか。

雇用―元気な若者は海外に、日本の職場は「草食系」の楽園に
人口減少の波を大きくかぶるのが若者たちだ。
給与は低いまま、」年金ももらえるかわからない。
終身雇用が崩壊し、非正規雇用が増え手、やる気も失われてきている。
高齢者は費雇用、若者には本採用の仕事を回すように、企業が意識を変える必要がある。

マックの店員は若者からおじさん叔母さんに代わるべきだ。
バリバリ競争して高給を目指す人は世界企業に入って世界で活躍、し外貨を稼いでもらえばいい。肉食系がいい。

国内では伝統工芸に根ざした日本ブランドの軽工業が主流になる。じっくり時間かけて技を磨く。草食系がいい。給与は肉食系ほどもらえないが、落ち着いた生活がある。
国内は日本の技術や文化を生かす楽園にするといい。

ブランドー中国や韓国との競争はムダ、メタルカラーからライトカラーに
元経産省の岸さんが創った、漆塗りの丹頂鶴と太陽の絵が描かれていて、電源入れると太陽が光るという。いくらでも出すから買いたい、という人が入るという。
日本はGDPで中国に抜かれ、家電で韓国に抜かれ始めている。
ものづくり日本は負けられないと考えがちだが、日本に特化したもので勝負すべきという。
漆塗りや焼き物、ガラス工芸など海外から評価される工芸品は沢山ある。
日本の職人さんはどのように海外に売り込んだらいいのかわからない。現代に通用するデザインにもなってこなかった。
ヨーロッパは伝統工芸品を現代に合うようにしてブランド化して成功した。

日本製品の技術、品質は素晴らしいのだからデザインや組み合わせを考えればいくらでも売れるものを創れる。

次に「食」だ。寿司や農作物、化粧品、アニメ、漫画など
中国や韓国と安売り競争するのではなく。日本ブランドのライトカラー(軽工業)中心に変えたほうが見通しはよさそう。

「日本のライフスタイル」も売れると三菱総研奥村氏はいう。
電車の定時運行、親切な接客サービス、安全な暮らしなど。

他国でできるものを必死に作る必要は無い。日本には他に類を見ない素晴らしいものが沢山ある。

働く女性―男社会よ、さよなら、子育てインフラ充実で人材発掘

退職した女性を再雇用する企業は少ない。女性は中小企業や自ら起業するほうがよい。
労働時間に縛られないで、子育ても楽しみながら能力が生かせる分野で稼ぎたい人が多い。
米国では不動産業で働く女性が多い。日本でも年と販売業などで10万くらい稼ぐ人は増えている。

社会保障―もらえない不安を解消「事前積み立て制」を導入しよう。

個人が生涯に払う税金や保険料など「負担」から政府から受け取る「受益」を引いたものを「純負担」というが(内閣府の年次経済報告2005によると)
65歳以上のでは純負担が-4875万円なのに 20歳未満の将来世代は +4585万円となる。 祖父母と孫では損得では9000万円超の世代間格差がある

原因は現在の社会保障が「賦課方式」にあるからです。
現役世代が納める税金や保険料で65歳以上の老齢世代を支えるため、現役人口が減り老年人口が増えると現役負担が増える。
戦前の軍の恩給制度から作られたが、現在では制度破綻する可能性が高い。

そこで解決案として「事前積み立て方式」が小黒教授などから提案されている。

高齢者1人の社会保障費を400万円とすると
2010年では現役2.8人で高齢者1人支えるーーーーー現役1人の負担は143万円
2030年には現役1.8人で高齢者1人支えるーーーーー現役1人の負担は222万円万円

そこで143万円と222万円の平均183万円まで負担を上げて、差額40万円を将来の自分たちのために残す。
財政危機も迫り、保険料だけでなく、老齢世代も負担する消費税により公平に負担することが必要でしょう。



相続―生前贈与か、使い切るかー財産の整理は元気なうちに

日本の個人の金融資産は1400兆円、その大半は60歳以上の富裕層が持っている。 保有する資産は医療費や介護費など将来のリスクに備えたもので、おいそれと消費できないものだ。日本の内需が拡大しない原因になっている。
解決案として「相続税の増税」有力な対策として考えられている。 譲与税引き下げをセットにすると、若者世代に所得が移転する。
53年ぶりに本年増税が行われる予定だ。

暮らしー「3丁目の夕日」でわかった、昭和の家庭こそ理想型だ。

映画「3丁目の夕日」の中には、47年前、家の前でのベンチで世間話をして入る姿、空き地で遊ぶ子供の姿、あの時代、人々は将来に希望を持ち明るい21世紀が来ると信じていた。

日本家屋や武士道など日本古来の精錬で美しい文化は、日本の美しい自然から生まれました。私たちはそれらを、経済成長の名の下で破壊してしまった。 助け合いや思いやりにあふれた中に日本の原点がある。
さまざまな人がお互いに支えあい、若い社員を経営者自身が親身に教えるこのが、人口減少社会を豊かに変える術だと思っている。

2030年のニッポン(1)(リアルなシミュレーションと対策(週刊朝日20110311まとめ)) [未来予測]

2030年のニッポン(1)(リアルなシミュレーションと対策(週刊朝日20110311まとめ))

2030年のニッポンの予測です。週刊朝日の記事から要点をまとめました。
今から20年後、あなたや家族はは何歳ですか。日本人の3人に一人は65歳以上になり、
生産年齢人口は東京都の人口が丸ごと減る見通しです。
年金も雇用も今のままではいられません。
リアルなシミュレーションとサバイバル術の提案です。

2030年のある日、元大手電器会社部長のS氏(70歳)、静かな老後を夢見ていたが、朝から妻とけんかになった。妻はアルバイトでs氏は何もしていない。年金開始が70歳になって定年後も働かないと厳しい時代になった。70歳で働くのは当たり前の時代だと妻に言われた。
s氏のアルバイトは駐輪場の管理人くらいしかないし、競争率が高くて簡単ではない。
頭を下げるのに抵抗もある。
結局、65-80歳までに貯金を1000万円取り崩した。

駅前も商店街が消えて、駐車場と交番だけでお年寄りがおしゃべりしている。消費税は10から20%になろうとしている。
年金は支給開始年齢引き上げで、20年前と同じ月23万円を維持しているが医療費などの高騰でぎりぎりだ。

国立社会保障人口問題研究所の推計によると
2030年の日本の問題は(グラフ参照)
① 65歳以上の老年人口の急増と
② 15歳から64歳までの生産年齢人口の減少にある。

2010年の総人口は1億2700万人だが
20年後
2030年には1億1500万人
1200万人減少する。

生産年齢人口だけ見ると
2010年(約8100万人)がーーーーーーー2030年(約6700万人)
1400万人減少する。――総人口よりはるかに大きく減少する

老年人口は
約2900万人からーーー3700万人に700万人増える
生産年齢が人口の6割きり老年人口が3割超えるのは日本で始めてだ。
戦時下でも生産年齢人口は6割弱だが老年人口は5%であった。
このままでは
現役世代の負担で老齢世代を支える社会保険制度は崩壊の危機に直面する。

社会保障を全額消費税でやるとーーーー15%から20%にしないとだめ
(消費人口が減るのでそれでも税収が増えない可能性があります。)明大加藤教授
どうすればいいのか?
① 年金支給額を減らす   か
② 現役世代の負担を増やす
どちらも国民の反発が大きい。
⇒結局 「支給年齢の引き上げしかない」

支給開始年齢を65歳から67歳にすると平均寿命までの支給額は1割削減される。

2030年には100歳以上は27.3万人(2010年の5倍)にふくらむ。=鳥取県の人口の半分
「老後は余生ではなく、第二の人生に位置づけられる。」

S氏が100歳になる母親を老人ホームに見舞って帰ると、自動車メーカーに勤める息子が都心から来ていた。
「シンガポールに本社が移転するようで、大変だ、ついていけないとこぼした」

輸出産業は好調で、貿易黒字も続いている。
国内の生産年齢人口減にあわせて、国内の採用を減らし、海外での採用を増やしている。
大学全入で学生の質が落ちている。
外国人労働者が増えて、トラブルも増えている。

高齢者は施設がいっぱいでどこにも入れずに自宅で過ごすしかなくなる。
消費の主体である子育て世代の減少で国内市場が縮小する。
モノが売れなくなり、値下げ競争激化し、賃金低下招く。所得も貯蓄も減少し不動産価格も下落する。
負の連鎖により日本経済の縮小が進む。(デフレの正体より)

商店街は今駅前ごとにありますが、2030年には快速が止まる駅だけになるでしょう。
在宅高齢者向けのインターネット利用し衣食住を宅配サービスするのが激増するでしょう。
2030年には老年人口が700万人増える。3割が特別老人ホーム希望しても210万人と現在(40万人入居、同数待機)の5倍になる。施設に入居は不可能になるだろう。特に関西圏は疲弊激しい。

収入が減った子育て世代は共働きが当たり前、持ち家は夢の夢。 共働きの親に代わって孫の面倒見る「育ジイ」「育バア」が急増する。 実家の近隣に住む若い世代が増え、老齢世代のスネをかじらないと生活が成り立たなくなる。

自動車や鉄鋼などの工業の時代は日本は卒業したのではないか。2030年ごろは医療や化粧品、和食、伝統工芸などのサービスや軽工業の時代になる。エルメスやフェラーリで稼ぐフランスやイタリアのように。

日本人は本来モノを大量に消費するのではなく、大切に使いこなす生活をしてきた。 江戸時代には細部にこだわる「江戸文化」がうまれた、たとえば「着こなし」、高価なものをきることでは無く、着こなすわざに価値をおいていた。 消費の仕方を工夫し、そこに新しい価値観を生み出し、生活に味わいと深みをあたえる。このような方向を日本は目指すべき。

定年後の仕事については、がつがつ働くのではなく、気軽に、楽しみながら年金の不足分を稼ぐくらいでよいのではないか。

これからは50代からの人生設計を考える必要がある。2030年の現実は既に始まっているだ。

楽しい未来への7つの処方箋に続く。

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