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ソニーの創業者井深大が考えていた21世紀の豊かさとは! [豊かさとは、幸福とはなにか]

ソニーの創業者井深大が考えていた21世紀の豊かさとは!
私は縁があって元気がよいころのソニーに30数年お世話になったことがある。高度成長期のソニーは日本を代表する企業として、45度の右上がりの奇跡的な急成長をしていた。
ソニーの話は面白い裏話は山ほどありますが、ここでは創業者井深氏が晩年、経営会議で今後のソニーの成長、日本の成長には「パラダイムシフト」(価値観や社会基盤の革新)が必要と繰り返し強く訴えていたことについてである。たまたま筆者は井深氏の側近の人脈があり、いろいろと裏話も聞いている。天才井深氏の発言は大方の役員クラスには理解されずに、井深さんもとうとうぼけたかなどと陰口がささやかれたようだ。井深氏は会議が終わったあと秘書に「まったくわかっておらん」と普段物静かな人が怒りにあふれていたという。
「パラダイムシフト」の話の中身は、実は天才井深氏以外では誰人として発想もしないし、考えもしないものであったからだ。事業家の域を超えて人類がどうすべきかを考えていた節がある。「お前たちはいつまで技術、技術とばかり言っているのか、それではソニーも東芝もみんな同じになってしまうではないか。心のことを勉強しなさい。宗教や哲学、心理学、超能力などだ。環境問題が大きくなってきているのは、現代科学を発祥させた、ニュートンやデカルトが悪い。人間は地球のがん細胞になってきている。原因は物と心を分離して考えることをはじめたデカルト的な発想であり、その辺から考え直す必要があるのではないか。物が豊かなことが豊かさの概念であった20世紀から、新しい豊かさの概念が21世紀には生まれるであろう。
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ここから先の話はソニーの人も知っている人は少ないことです。
井深さんの考えた21世紀の豊かさとは一体どんなものであったのでしょうか。
20世紀は物持ち、金持ち、地位もち、名誉もちが豊かな人尊敬されるえらい人であったが、21世紀はそのようなものの価値観は無くなっていき、「やさしい心を持った人」を豊かな人と呼ぶような時代になるだろうと予測していた。やさしいということが最も価値ある時代になるだろうと考えていた。人に対しても自然に対しても地球に対してもである。
そこで井深氏は自費で世界各国の心理学者や教育者などを集めて、どのようにしたらやさしい子供を創れるのか研究をした。
私が聞いている数年間の研究の結論のひとつは「生まれてから物心つく(3歳くらい)までにいかに沢山愛されたかによって決まるようだ」というものだ。すごく貧乏な家庭であってもみんなにいっぱい愛されて育った子はやさしくなれるし、どんなに大金持ちの家庭でも、いつも泣いている母親の後姿を見て育ったり、「お前なんか生まなければよかった」とか言われて育った子供はやさしく成れないという。
地位や名誉があり、大きな家や車を持った人が豊かではなく、弱者、子供ふくめあらゆる人にやさしく、そして、地球にもやさしい生き方をしている人たちを、みんながあの人は豊かな人だという時代が来るとよいと思う。
今、井深さんが生きていたらぼろぼろの日本を見て嘆くだろうなと思う。戦後の経済界のリーダーであった、井深大氏や松下幸之助氏の哲学は人間論まで達しているのがすごい。残念ながら最近の経営者にはそのような人材が見られないのは残念である。
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